鉄釜で失敗なくゴハンを炊く方法

 

「鉄釜でごはんを炊いてます」って言うと、いかにも「ていねいな暮らし!」って感じじゃないですか?まぁ私の場合はそんなイメージからはほど遠いのですが、実は私も鉄釜でゴハン炊いてるんです、ホホホ。
1人暮らし開始直後は炊飯器を使っていたのですが、炊くのに時間がかかるのと(安物の炊飯器だったからでしょう)美味しく炊けなかったこともあり、「大した仕事もしないくせに、狭いキッチンに置けますかいな」と、すぐに手放してしまいました。それからは、手持ちの土鍋で炊き、味は炊飯器で炊くよりもずっと美味しく満足だったのですが、小さな土鍋だったため、ほぼ食べる度に炊かねばならないことと、炊飯の度に吹きこぼれや火加減を気にしなければならないのが次第におっくうになって行き、手軽に食べられるパンや短時間で支度ができるうどんやパスタの出番が自然と多くなっていったのでした。

今の部屋に引っ越してキッチンは多少広くなったものの、お米から離れた生活はその後も続き、シリアルが流行っていると聞いては朝食にフルグラを食べてみたり、押麦がいいと聞いてはスープに押麦を入れてみたり。相変わらず手軽さと流行にフラフラと流され、最近になって今度はグルテンフリーの話題を耳にしたことで、「やっぱりごはんじゃない?」と再び米飯生活へ(これも流行に流されているだけです)。ただ、どうせ炊くならせめて一度に3合くらいは炊きたいと思い、以前から素敵だなぁと思っていた〈及源のごはん釜〉を手に入れました(何でもカタチから入るタイプ)。

盛栄堂 南部ごはん釜 3合炊 F-414

釜を火にかけ、沸騰するまでは強火、沸騰してからは弱火。さすがに沸騰時はフツフツとにぎやかだし吹きこぼれたりするので、ここで火を弱めるのを忘れることはありません。問題は火を止めるタイミング。他事をやっていたりしていると、つい火を止めるを忘れてしまいます。以前、ガス炊飯が続かなかったのは、火を止めるタイミングを見極めるのが面倒だったから。適度なおこげは美味しいのですが、がっつり焦げてしまうと鍋の後始末も面倒になるし、火を止めるタイミングが早すぎると、ベタベタしたごはんになってしまいます。
でも、Siセンサーのおかげで、それらの心配がなくなりました。このセンサー、以前使っていたガスコンロには付いていなかったのですが、2008年10月以降、全口センサーを搭載することが義務化されたたため、今住んでいる部屋のガスコンロはSiセンサー搭載。そのセンサーが、炊飯の際にはいい働きをしてくれることを発見!

そんなときに役立ってくれるのが、Siセンサーの「焦げ付き消火機能」!焦げ付きを察知して自動で火を止めてくれるので、ついうっかりでごはんが台無しになる心配が無くなりました。ちなみに、自動消火したままで蒸らすとまだちょっと水分が多く、おこげは全くできないので、再度点火して調整しています。

上位機種のガスコンロなら「自動炊飯機能」スイッチで、それこそスイッチひとつで炊飯OKなんでしょうが、賃貸のキッチンのコンロにはそんな便利な機能は一切ついていません。でも、Siセンサーがいざとなったら勝手に火を弱めたり消火してくれるので、私にはこれが保険代わりとなって、安心してごはんが炊けます。
このSiセンサー、炒め物など強火で加熱したい時に知らないうちに勝手に弱火になっちゃってくれたりするので、炊飯でお世話になる前までは「ちょっと!何で勝手に弱火になんのよ!」とかなりイラッとしていた機能なのですが、ガス炊飯を始めた今、なくてはならない頼もしい機能となりました。

この使い方は本来の目的ではないし、鍋との相性やお米の種類でうまくいったりいかなかったりするかもしれませんが、私が今日も美味しいごはんが食べられるのは、鉄釜のおかげ、というよりもむしろ、Siセンサーのおかげです。