Categories: ひとりごと

タレントの暴行事件に父を重ねる

昨日のお昼時、スマホにローカルタレントの宮地悠紀生氏逮捕の速報が入った。
馴染みのタレントの逮捕そのものにも驚いたのだけれど、いちローカルタレントのニュースが速報でご丁寧にスマホに届くことに驚く。最近の速報と言えば、例えばイギリスのEU離脱だったり、その影響で株価が云々という、世界的・全国的ニュースだったので、それらと同列に報じられることが「えーっ!」な感じ。

「名古屋のみのもんた」と言われているなんて全く知らなかったけれど、東海地方では名の知れた宮地氏は、昔からラジオでお馴染みのタレントで、数年前までは地元のテレビ番組でも朝の顔として司会を務めていた(そういえば最近はテレビであまり見かけなかったような気がする)。ラジオも今は全く聴かなくなったけれど、昔は車に乗った時によく聴いていた。

問題のラジオ番組では、女性アシスタントと軽妙に、お互いを、時にはお互いの身内までも、歯に衣着せぬというか、結構ズケズケとディスりながらテンポよくトークを繰り広げるのが芸風。夫婦漫才のようでそれが面白いのだけれど、悪く言えばワンパターンで、昔からちょっと説教臭いところがあった。例えば、女性アシスタントが他での仕事の話をする際に、「〇〇したんだけど」と言うと、いちいち「〇〇させていただいたでしょ~!」と言い直させることがよくあった。結果的に二人して頻繁に「〇〇させていただいた」「××させていただいた」と来るので、聴いているこちらとしてはいちいちまどろっこしく、「感謝の気持ちは分かったから、もう少し普通に喋ってよ」と思ったものだ。また、キャリアや年齢から考えれば致し方ないのかもしれないけれど、女性アシスタントに対しては常に上から目線というか尊大な態度で、聴いていると何だかこちらまで怒られている気分になることも多かった。

今回の事件を受けて心配になったのが、宮地氏と同い年の自分の父親のこと。父は元来、それほど頑固でも、怒りっぽい性格でもなかったのだけれど、最近変に頑固になった気がする。些細なことで母を必要以上に怒ったりして、自分が正しいと思うことを人に押し付ける(母も母で、いつも不注意なのがいけないのだけれど)。私には遠慮しているのか、感情をぶつけてくることは一切ないので、ぶつけても大丈夫な相手を選んでストレスを吐き出しているのだろう。

加齢による身体の衰えや不調、でもまだまだ若いもんには負けまい、という気持ち。定年退職で失う社会的な肩書きや地位。自分はまだまだやれると思っているのに、そんな期待は誰にもされず、力を発揮できる場所も機会もない。だからといって、今更打ち込める趣味もない。若い頃と同じにはいかないのに、完全に老人として生きるにはまだ早く、気力や体力を持て余してしまう。60代は何かと不安定な年代なのかもしれない。

宮地氏の行動は、認知症の初期症状ではないかとの憶測もチラホラ見かけたけれど、実際のところはどうなんだろう。ホントのところはどうなのか、世間に対してその報告の義務はないのかもしれないけれど、同年代の父を持つ娘としては、参考のために是非知りたいところなのだけれど。

これから老いていく親と、どう接していけばいいのか、そろそろ本気で考えなければならない年頃になったんだと思うと、先行きが不安で不安で。

ienonaka-haranonaka

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