母親が昨年11月頃から耳鳴りに苦しんでいるらしい。
本人の親兄弟が脳出血で倒れていることもあり、家系的に絶対に自分もそうなるに違いない、耳鳴りはその前兆だと勝手に思い込み、恐怖に怯え、耳鼻科→CRT→MRIと、立派な病院で調べても、異常なし。
まぁ、母と同年代の先輩方から「病院なんか行ったって原因なんか分かりゃしないわよ、加齢のせいだの一言で終わり!」という話は聞いていたので、予想はしていたものの、根拠のない恐怖に付きまとわれている母にとって、原因が判明しないのは何よりも不安らしく。
「鍼灸院とか行ってみれば?」
「怖いから鍼はイヤ」
「だったら漢方薬とか飲んでみれば?」
西洋医学がダメなら、東洋医学じゃない?と思いついた鬼娘に促され、母はしぶしぶ漢方薬局へ足を運び、処方された漢方を飲んでいるが、本人が半信半疑なせいもあってか、今のところあまり効果はないようだ。
齢70になる母に加齢による不調が出るのは致し方ないとして、実は自分にも老化の波が押し寄せていることを、ひしひしと感じている。
特に気になるのは、最近一段と増えた、白髪。
白髪対策のつもりで始めた甘酒と黒豆は、仕込むのが面倒で、つい怠りがちになり、ここ3か月くらい中断してしまった。それが関係するのかしないのか、気付けば一気に白髪が倍増していた。
最近はグレーヘアが流行っているというが、私はその境地にはまだ到達できない。何とか少しでも減らせないか、せめてこれ以上増えないようにできないか、毎日そんなことばかり考えている。
アンチエイジングに真面目に取り組んでいる訳でもなく、とうにオンナの盛りは過ぎたことも自覚し、若見えなんて全く目指していないとは言え、ありのままの白髪をさらす勇気は、まだない。近藤サトさんくらい美しいならグレーヘアもいい。ただ、私は彼女をテレビで見かけるたびに、本音では「染めたらもっとキレイなのに」と思ってしまう。
何事も継続できないズボラな自分に喝を入れ、急いで黒豆を煮て甘酒を仕込み、気休めに、頭のツボも押したりなんかして、今までの怠惰を取り返そうと足掻いている。
白髪に限らず、老いを感じるシーンは多々ある。自分で何とかできないか、ネットで情報調達していると、自然に東洋医学に行き着く。
東洋医学に興味を持ち始めたと友人に話すと、私が怪しげな宗教とか、詐欺まがいの民間療法とかに騙されているのではないかと引かれたり心配されるけれど、できればなるべくお金をかけずにできないかと考えるタチだから、高額なモノを買ったりお布施をすることはない。まぁ、人見知りだから、頼るのは専ら書籍だけ。
ということで、東洋医学の概要を知るため、アマゾンで購入。
東洋医学って、自分で自分のためにできることがあるから、いい。歳を取ると原因不明の不調も多くなる。そんな時にたとえ気休めだろうが何だろうが、自分で何か対策めいたことができるなら、そこにはとても希望がある。
願わくば、自分の身体の養生に役立てられるくらいの知識は得たいと思っている。三日坊主に定評がある私のことだから当てにならないけれど。