オバサンは真夜中にSNOWで変身願望を満たす

 

姪っ子から教えてもらったSNOWアプリ。姪っ子と一緒に顔交換をしたり、変顔にしたりして、楽しんだりはしているけれど。

オバサンには真夜中に、ひそかにSNOWを楽しむ。

小顔にして、肌をキレイにして、目を大きくして、もはや別人となった自分の顔を見ながら、束の間の若返り&整形体験を楽しむ。ただし、間違ってもシャッターは切らない。

画面に映る自分じゃない自分を見て、ほくそ笑むオバサン。書いていて自分でもどうかと思うけど、これが面白い。

思えば中高生の時代にはまだプリクラなんてものはなく、携帯で写メが撮れるようになったのは、社会人になってからだった。日常的に写真を撮る習慣もなかったし、まして画像加工は専門業者の仕事でしょうって感覚。だから、つけまつげやカラコンも、オバサンには抵抗がある。あれは、プリクラで育った世代の人にしかできないメイクだと思う。

SNOWは、誰のどんな顔でも可愛くしてくれる。自分で操作の必要がないのがいい。勝手に補正してくれるから、画面に映った顔が本来の顔だと錯覚させてくれる。これがもし、自分で後から補正するタイプなら、テクニックを持たないオバサンの顔は補正されるどころかバケモノになってしまうだろうし、あちこちいじりながら自己嫌悪に陥ってしまうだろう。

それにしても、SNOWで写真を撮っていると、何を以ってカワイイと言うのかが、とても良く分かる。顔の輪郭の縦横の比率や、目の配置、大きさ、肌の白さ、ほんのりピンク。そして残念ながら、自分がその条件に見事に当てはまらない現実も。ただ、画面に映る少女マンガみたいな自分の顔を見ると、それがたとえ嘘でも悪い気はしない。一時の現実逃避。若い子が自撮り画像を盛る気持ち、すごくよく分かる。その画像に寄せるように一生懸命メイクする気持ち、分かる気がする。

今さらつけまつげもつけないし、カラコンもつけないし、加工した画像を世間様にお見せすることもないけれど、夜な夜なスマホを見つめては、オバサンはひそかに変身願望を満たす。気持ち悪いと思いますが、現時点では誰にも迷惑をかけていないはずなので、どうかお許しを。